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アップルペクチン論文3


13.2. ペクチン含有経口摂取食品による放射性核種除去の成績

 ペクチンは消化管の中においてCsに化学的にイオン結合することが良く知れれており、便の排泄量の増加をもたらす。Ukraineの放射線医学センターによる研究と成果(Porakhnyak-Ganovska,1998)、また、Belarussian研究所の放射線医学と内分泌学の専門家(Gres et al.,1997)は次のように結論をだしている。即ち、Chernobylで汚染された地域の住民の食物にペクチンを加えた食品を摂取することで蓄積された放射性核種の効果的な排出を促進するという成績を発表している。


  1. 1981年に、2年間の臨床試験に基づいて、食品添加物について世界保健機構(WHO)と国連とAgriculuture組織(FAO)の合同委員会はペクチンを含む経口摂取食品は毎日経口摂取することにより効果的であり、無害であると宣言した(WHO、1981年)。

  2. Ukraine とBelarusにおいて、種々のペクチンを基本にした製品を用いて蓄積した放射性核種の排泄にどのように関わるかについて長い間研究している(Gres’1997; Ostapenko, 2002; Ukrainian Institute, 1997)。Zosterin-Ultraとして知られる水中に生存する植物(Zoslera)由来のペクチン含有製品はロシア原子力産業省において使用されている一般予防薬である。この吸収しないペクチンは血液注入用としてはゾステリン注射として用いられ、栄養学的にもまた代謝系にも無害のものである。経口摂取用としての液体Zosterin-UltraはUkrainian Ministry of Health(1999)によって、経口食品と静脈注射用として用いることのできる生物学的作用を有する,治療的食品として承認された。

  3. 1996年に、BELRAD研究所は、ペクチン含有食品物(Medetopect,,フランス; Yablopect、ウクライナ)を、Cs-137の排出を早めるためにその治療試験を開始した。1999年BELRAD研究所は、”Hermes”Hmbh(ミュンヘン、ドイツ)と一緒に開発した、Vitapect粉末として知られているアップルペクチン添加物を作り上げた。それはBELRAD研究所によるとペクチン含有量が18%-20%から構成されていて、ビタミンB1、B2、B6、B12、ビタミンC、ビタミンE、ベータ・カロチン、葉酸から成っている;微量元素としてはK、Zn、FeおよびCaを補強し、そして香辛料を加えたものである。2000年以来よりBelarussian厚生省により承認されて生産されている。

  4. 2001年6月から7月にBELRAD研究所は、シルバースプリングス保養地(Svertlogorsk市、ゴーメリ州)の「ベラルーシのチェルノブイリの子供」協会(フランス)と共に、体内被曝を被った615人を対象に、3週間の期間を定めて非機能の食品摂取群(Placebo)をコントロールとしてVitapect(1日に2回の5g摂取)を服用した群とのダブルブラインドの研究を実施した。Vitapect(クリーンな食物とともに)を服用している子供では、Cs-137レベルは、クリーンな食物のみを服用した群の対照群よりずっと効果的に下降した(Table 13.1とFigure 13.1)。


Table 13.1
2001年、Belarussianのシルバースプリングス保養地における21日(615人の子供)間のVitapect服用後のCs-137集積量の減少率(BELRAD Instituteのデータ)
Table 13.1


Figure 13.1
21日間のVitapect服用(1日に2回の5g)後の子供の身体中のCs-137放射線レベルにおける減少(Nesterenko等、2004)
Figure 13.1



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